働く人の中で、特に評価と実力に大きな差があり、報酬という形で報われることが難しく、大損をしている傾向が強いのは、間違いなくある程度のキャリアやスキルを積み重ねた女性会社員です。これは非正規雇用の人のみがではなく、正社員も損していることには変わりありません。
・出世スピードが男性より圧倒的に遅い
・仕事を教えている女性社員より、教わっている男性社員の方が高給取り
・勤務年数だけが長い窓際の男性社員が女性の平均よりも給料が高い
後輩の男性社員に指導しているのに、後輩の方が給料が高い(もしくは1~2年で抜かれる)ことは、正直珍しいことではありませんし、私も何度も経験しました。女性は出産や育児で職場を離脱する可能性があるのは事実ですが、今は男性も転職等で仕事を辞めるのが全く珍しくない時代です。
それが原因で女性の評価が上がりにくいのは時代錯誤な感じがしますが、残念ながら男性と女性で全く評価基準が違っているという会社もまだ珍しくありません。
今回はそんな理不尽だけど当たり前のようにどこにでもある状況を打開するために私が試行錯誤した過程についてお話します。
女性が仕事で評価されるは相当難しい
仕事の評価はお金です。
私は上司に『評価している』『優秀だ』などと言われることが30歳手前頃から増えましたが、その反面他の人(特に同期の男性社員)より給料が上がっていない状況が数年続いていました。責任も仕事量も増えていたのにです。
いくら褒められても、全然報酬という形の評価が上がらなかったため、数年間腑に落ちず、ずっと悩んでいました。
そもそも、自分より明らかに仕事をしていない(できない)人の方が多くの報酬をもらっているのを知っていて納得できる人は多くないはずです。
同じように、報酬という形で真っ当な評価が得られず、過去の私のように悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。
女性という理由で評価されにくいのは、多かれ少なかれどの会社でも起こっていることだと思いますが、特に、金融業界は最悪でした。
企業の考え方が令和になった今もまだ昭和のままなんです。
当時は女性管理職が1割ほどでしたから、それが何よりの答えです。
月給を5万円上げる方法
私は20代の頃、あと5万円給料を上げたいと考えていました。
当時の年収は300万円台。
月々の手取り額は20万円足らず。
家賃6万円台のマンションで一人暮らしをしていたので、赤字ではないものの、あまり余裕がなく、投資や貯蓄に回せるお金がほとんどない状態でした。
一人暮らしをしている女性の中央値と近いため、似た状況の方は多いのではないでしょうか?
20代だった頃の私が考えた選択肢は次の通りです。
①当時の会社(銀行)で出世する
②転職して収入アップを試みる
まずは①を検討し、月収を5万円上げるには、短くても5年かかることがわかり、①の選択肢を除外し、②を行ったのです。
そして、ベンチャー企業に転職し、月収も5万円上がりました。
(しかし、初年度は実績がなかったためボーナスがほとんどなく、年収ではほとんど変わらない結果に…)
転職後私が行ったのが次の2つの取り組みです。
①営業成績を残してインセンティブを得る
②副業を行う
転職した会社が不動産会社で、しかも営業職だったため、不動産を売ればそれなりのインセンティブが入ります。
全く営業経験がなかったこともあり悲惨な結果だった1年目を除くと、20代女性会社員にしてはかなり多い報酬を得られるようになっていましたが、同期の男性社員が順調に出世する中、似たような成果を上げても役職はずっと平社員のままで、基本給は新入社員と同じ。
途中で内勤の仕事に変わるとインセンティブも無くなってしまったので、減った収入を補填するために始めたのが副業でした。
組織の外で稼ぐ方が簡単だった
私が副業として行っていたのは、ライティング、資料作成、動画の編集などで、主に知り合いの社長さん数名から依頼された企業のHPの制作・管理や社長ブログの更新、会社のPR動画やプレゼン資料の作成のお仕事です。
会社員をやりながら、週に5~10時間程度稼働していただけなので、副業の報酬が会社からの給与を超えることはありませんでしたが、副業で月に5万円稼ぐことは、基本給を5万円上げることよりも圧倒的に簡単でした。
金額としては本業よりも圧倒的に少なかったですが、自分自身のスキルにきちんと需要があることがわかり、何よりその報酬を得るためにかかったストレスが本業より圧倒的に少なかったことが独立を考えるきっかけとなったのです。
実際に、今独立して受けている仕事のほとんどは、副業として行っていたもので、まだフリーランス1年目ですが、会社員時代の給与と同程度の報酬をそれらから得ることができています。
私は、誰もが今すぐ会社を辞めて独立した方が良いとは言いませんが、まずは副業という形で会社の外でお金を稼いでみることをお勧めします。
そうすることで自分のスキルにどの程度の需要があるのかがわかりますし、こんな仕事をすればこれくらいは稼げるといった感覚値も身に付き、独立してもやって行けそうかどうかも予想が付くはずです。
理不尽な環境は打開できる!
『出世が遅い』『扶養手当もない』
能力以外の理由で給与が低くなっていることが多い独身女性。
会社に変わってもらうのは至難の業ですが、その分を外で稼ぐのは意外と簡単です。
そして、外で必要とされることにより自己肯定感が増すことも多々あります。
会社の名前を使わずに、自分の身一つで稼ぐ経験は、独立する予定がなくても、お金に困っていなくても、一度経験しておいて損はないですよ!